
映画「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」を見ました。
(実は、前半ちょっと退屈で寝てしまいました。。)
私がサグラダ・ファミリアを見に行ったのはもう10年以上前。
その当時は、見学は無料で、工事費は寄付に頼っているというなんとも心もとない状況でしたが、今は、見学者から入場料をとっており(その数、年間300万人!)資金には困っていないようです。良かった。
映画を見て、とても驚いた点が3つ。
ひとつは、この教会はもともと別の建築家が設計をしていたこと。その建築家が亡くなったので、ガウディにバトンタッチされたそうです。
もうひとつは、過去に、サグラダ・ファミリア建設反対運動がおきていたこと。「ガウディが当初考えていた物と違う物を作ってもしょうがない」という理由で多数の著名人が反対の署名をしたとのこと。
そして唖然としたのは、サグラダ・ファミリアに対する、現在のスペインとバルセロナ自治体の態度。
バルセロナ - パリ間をつなぐ高速鉄道をサグラダ・ファミリアの真下に通す計画が今あるとのこと!!(地盤は?騒音は?)
そして、サグラダ・ファミリアの本来の正面(これから作られる『栄光のファサード』)には設計図上、手前に広場があるんですが、その広場を作るはずの区画にマンションが建てられてしまっていること!
間違いなく、スペインで一番観光客を呼び、外貨の稼ぎ頭、いや、金銭面だけの話ではなく、人類の重要文化遺産であるサグラダ・ファミリアをもっと使命感を持って守ってほしいものです。
興味深かったのは、ガウディが残した模型から3Dデータを作り出したり、建設当初と違って、石積み風のコンクリートで作ったり、時代とともに制作方法も変わっていってる点。
また、サグラダ・ファミリアの主任彫刻家として外尾悦郎さんが出ていたのが日本人として誇らしかったです。
新たにステンドグラスをはめられた教会内部は、まだまだ建設途中であるにもかかわらず、本当に美しい。
偉大な建築の制作過程をこうして見ることができるというのは、非常に贅沢なことです。