show09
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村上春樹「アンダーグラウンド」「約束された場所で」
「1Q84」の題材になっている というので、興味を持ち読んだ本。 地下鉄サリン事件の被害者のインタビューを村上氏本人が行い、それをほぼそのまま文字に起こした作品。 「地下鉄サリン事件の被害者」 という共通点以外は全く違う人生を送る人々の言葉はとても興味深く 「いるいるこういう人」 ってな感じで読み進んでしまう。 事件を経験したことで多かれ少なかれ自分を取り巻く世界が、まるで1Q84の様に変わってしまったんだろうなと感じた。 書名の「アンダーグラウンド」が、サリン事件の舞台になった地下鉄をイメージしていることはいうまでもない。 この事件は、地下の、閉じられた、暗い、じめじめとした、息苦しい空間の中で起きた。 人々はそうした息づまる空間の中で、突然わけのわからぬ暴力に見舞われ、理由もなく殺されたり、ひどい目に遭わされた。 アンダーグラウンドはまた「心の闇」である自分自身の内なる影の部分をもイメージしている、と村上氏はいう。 それは普段「我々が直視することを避け、意識的に、あるいは無意識的に現実というフェイズから排除し続けている」部分だ。 村上氏はこの闇に光をかざすことによって、日本人の内面に潜んでいる、日本らしさの核のようなものに突き当たりたいとも考えたようだ。 「約束された場所で」は 作家の村上春樹が、オウム真理教の元・現信者に行なったインタヴュー集。 副題が「underground2」となっているが、『アンダーグラウンド』の続編。 これもまた必見。 合わせて読みたい2冊
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