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「ネジまき鳥クロニクル」泥棒かささぎ編

話は ロッシーニの「泥棒かささぎ」 (動画はロンドン交響楽団ではありませんが) を聞きながらキッチンでパスタを作る所から始まる。 仕事を辞め、飼い猫がいなくなり、・・・ 以下、本文よりグッときた所を抜粋してみた。 「やれやれ猫探しか、と僕は思った。 僕は猫が昔から好きだった。 そしてソノ猫のことだって好きだった。 でも猫には猫の生き方というものがある。 猫は決して馬鹿な生き物ではない。 猫がいなくなったら、それは猫がどこかに行きたくなったということだ。 腹が減ってくたくたに疲れたらいつか帰ってくる。 しかし結局僕はクミコのために猫を探しにいくことになるだろう。どうせ他にやることもないのだ」 「ひとりの人間が、他のひとりの人間について十分に理解するというのは果たして可能なことなのだろうか。 つまり、 誰かのことを知ろうと長い時間をかけて、 真剣に努力をかさねて、 その結果我々はその相手の本質にどの程度まで近づくことができるのだろうか。 我々は我々が良く知っていると思い込んでいる相手について、本当に何か大事なことを知っているのだろうか。」 「外に出て仕事を持つというのは生易しいことではない。 庭に咲いているいちばん綺麗な薔薇の花を一本摘んで、それを通り二つ隔てた先で風邪で寝込んでいるおばあさんの枕元に届けて、それで一日が終わるというような平和でこぎれいな代物ではない。 ときにはろくでもない奴らと一緒にろくでもないことをしなくてはならないこともある。 どうしても家に電話を入れる機会を捉えることができないという場合だってある。 「今夜は帰りが遅くなるから」という電話を家にかけるくらい30秒あれば足りる。 電話なんてどこにだってある。 でもそれができないこともあるのだ。」 (続く)
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村上春樹、柴田元幸がパンクの女王パティ・スミスとフィリップ・グラスの競作に翻訳で参加が決定
”現代音楽の巨匠、ミニマル・ミュージックの旗手として知られるフィリップ・グラスと、ニューヨーク・パンクの女王パティ・スミス。 世界で最も広く読まれる詩人のひとりアレン・ギンズバーグと、生前深い親交をもった2人が創り上げた作品が <THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ> である。 フィリップ・グラスの代表曲にのせて、ギンズバーグ、パティ両氏の詩がパティ・スミスによって朗読され、大スクリーンには、二人が選んだ在りし日のギンズバーグの写真やイラストも投影される。またファンには嬉しいフィリップ・グラスのピアノ独奏や、パティ・スミスのギター弾き語りも含まれる豪華な内容で、 海外では全公演瞬く間にソールドアウトを記録してきた話題作。” http://www.fashionsnap.com/the-posts/2016-01-07/thepoetspeaks/ より引用 各人がそれぞれ自らのフィールドを超えて名声を得ているような人物であるだけにこのコラボは当初相当な話題になった。 しかし日本での公演に際してさらなるビッグニュースが飛び込んできた。 ”今回、アレン・ギンズバーグ生誕90年の節目となる2016年に、 日本での上演において、さらに特別なコラボレーションが実現する。英語圏以外での上演の際は、ステージ上の大スクリーンに詩の翻訳が投影されるが、 この翻訳を村上春樹、柴田元幸が、特別に日本公演のために完全新訳を手掛ける。 村上春樹著『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』英語版刊行の際には、ニューヨーク・タイムズに書評を寄稿し、大きな話題を呼んだパティ・スミス。 ギターケースには、小説を入れて持ち歩くほどの村上作品のファンとしても知られる。世界が注目する言葉と音楽の巨匠たちのコラボレーションをお見逃しなく!! なんて豪華さだ。これほどの機会はまさしく千載一遇であろう。 このビッグチャンス、乗るしかない! 公演詳細: THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ 2016.06.04(土) すみだトリフォニーホール 一般発売日:2016年2月予定 フィリップ・グラス (Piano)、パティ・スミス (Vocal、Guitar) 翻訳:村上春樹、柴田元幸” http://www.fashionsnap.com/the-posts/2016-01-07/thepoetspeaks/ より引用 より引用
村上春樹「ノルウェーの森」
「ノルウェーの森」は 私にとって初めての村上作品。 物語の出だしは 飛行機の着陸。 飛行機の天井の小さなスピーカーから ビートルズの「ノルウェーの森」が静かに流れ出す。 それがトリガーとなり、意識下に潜んでいた18年前の記憶がフラッシュバックする。 ビートルズの「ノルウェーの森」のあの独特な曲調と世界感が、見事に小説になってると感じた。 ビートルズの "Norwegian wood"(原題)は、 ‘ヤらせてくれそうな娘'="Knowing she would"の語呂合わせとして "Norwegian wood"とした という説が根強い。 安物の木材部屋に住む、ヤらせてくれそうなステキな女の子、朝になったら消えていた 緑ちゃんっぽい。。 -------------------- ナメクジを飲んだという「永沢さん」 誰もが一目見ただけで「この男は特別な存在なんだ」と思いおそれいってしまう男。 「人生に必要なのは理想でなく行動規範だ」 と話す 彼の人生の行動規範とは 「紳士」であること。 「自分のやりたいことをやるのではなく、 やるべきことをやるのが紳士」 らしい。 そんな永沢さんの彼女「ハツミさん」 穏やかで理知的で、ユーモアがあって思いやりがあって、いつも素晴らしく上品な服を着ている彼女。 「永沢さん」とは対照的で とてもマトモな女性。 そんなマトモなハツミさんは、自分にしか関心のない男「永沢さん」に自分のことを理解して欲しいと望み そして それが叶わないことに絶望し ふと思いついたように自らの生命を絶ってしまう。 --------------------- ピアニストの「レイコさん」と「邪悪な少女」 ポンっ!と頭のネジが飛んでしまうメンタルの脆さを持つアーティスト。 幸せの結婚も束の間 「邪悪な十三歳の美少女」との出会いにより 決定的に精神が崩壊してしまう。 などなど とても魅力的な人々に彩られている 「ノルウェーの森」 とても村上春樹な作品。
村上春樹の世界観にインスピレーションを受けたゲーム “MEMORANDA”
僕は「ゲームは好きだけどハードは買わない」主義ですが、これはPCでプレイできるので確実にダウンロードするでしょう。 MEMORANDAは今年4月に村上春樹の世界観を元に制作されるゲームとして話題になったようですが、ついに先月Kickstarterでの資金集めに成功し、確実にプレイできる日がもうすぐやってきます。村上春樹のFacebookでも紹介されたという興奮の書き込みもあり、ソーシャルファンディングはこういうコミュニケーションも含めて楽しそうでいいですね。 ゲームのテーマの一つは「喪失」です。登場キャラクターも皆何かを失っており、中でも主人公は自分の名前を失う危機にあります。自分が自分の名前を思い出せなくなっていくことに気づき、それを取り戻そうというのがゲームの筋です。 僕は村上春樹は短編を幾つか読んだだけですが、「ぽいなあ」と思いました。この4点の画像は主人公以外のキャラクターですが、特に動物が擬人化されている絵は独特のニュアンスがあって好きですね。 ゲームのタイプは、クリックしてストーリーを追いながらヒントを集め、途中でパズルに回答するというとてもシンプルで古典的なもののようです。おそらく本を読むような楽しみ方をするものなのでしょう。またこれは話で聞いただけの未確認情報ですが、エンディングは100通りほどあり、村上春樹の小説同様にハッピーエンドのようなわかりやすいものではないということでした。 12月にはデリバリーが開始されるそうなので年末はこれで遊びたいですね。デモが公開されいるので今からやってみます。 おまけです。英語ですが発案者のインタビュー記事がありました。 Bringing The Surreal Characters Of Japanese Author Haruki Murakami To Life
村上春樹についてあなたが知らなかった事実20
って、かなりみんな知ってることばかりですけど。苦笑 国内よりも国外で大ブームになってる気がします。 アメリカの友人でもファンが多いですし、 春の熊がとか、アメリカ人のギャグを聞いたときは吹き出してしまいましたね。 20個の中で、自分は知らなかったことだけ書いてみると、 1.評論も、推薦もしない。書評をしない。何かの結論を言い切るのは好きじゃないから。 2.カレーが好き。特にボストンのカレーって汗。 個人的には東京のカレーのほうが全然旨いんだけど。 3.猫好きは知ってたけど、猫の名前が村上龍とは。 4.何度も書き直す。って知らなかったけど、予感はしてた。天才肌ではないと常々言ってましたから。 5.ロースマクドナルドが好き。なくなったときコメントも書いたんですね。 6.音楽好きは知られているけど、走るときロック聞いてるとは知らなかった。たしかに、走るときにジャズ聞いてたら走れなくなるな。 7.結末を決めずに小説を書く。んー、自分でも自分の小説を楽しんで書く?って点ではよいですかね。 8.小説をビデオゲームに例えるとか、年齢感じちゃった僕もそんな若くない… 9.ノンフィクションを書いたことを知らない人多いんだね。たしかに日本でもあまり売れなかった気もするけど。 10.映画マトリックスが好きとは…個人的にはマトリックスにかなり感銘を受けましたが(もちろんあの銃弾のシーンに感動したわけじゃないです笑。世界観がすごいんだよね、あの映画)。 全文はリンクを参照。
村上春樹「アンダーグラウンド」「約束された場所で」
「1Q84」の題材になっている というので、興味を持ち読んだ本。 地下鉄サリン事件の被害者のインタビューを村上氏本人が行い、それをほぼそのまま文字に起こした作品。 「地下鉄サリン事件の被害者」 という共通点以外は全く違う人生を送る人々の言葉はとても興味深く 「いるいるこういう人」 ってな感じで読み進んでしまう。 事件を経験したことで多かれ少なかれ自分を取り巻く世界が、まるで1Q84の様に変わってしまったんだろうなと感じた。 書名の「アンダーグラウンド」が、サリン事件の舞台になった地下鉄をイメージしていることはいうまでもない。 この事件は、地下の、閉じられた、暗い、じめじめとした、息苦しい空間の中で起きた。 人々はそうした息づまる空間の中で、突然わけのわからぬ暴力に見舞われ、理由もなく殺されたり、ひどい目に遭わされた。 アンダーグラウンドはまた「心の闇」である自分自身の内なる影の部分をもイメージしている、と村上氏はいう。 それは普段「我々が直視することを避け、意識的に、あるいは無意識的に現実というフェイズから排除し続けている」部分だ。 村上氏はこの闇に光をかざすことによって、日本人の内面に潜んでいる、日本らしさの核のようなものに突き当たりたいとも考えたようだ。 「約束された場所で」は 作家の村上春樹が、オウム真理教の元・現信者に行なったインタヴュー集。 副題が「underground2」となっているが、『アンダーグラウンド』の続編。 これもまた必見。 合わせて読みたい2冊